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韓国語の民謡と昔話の文法を読む:을랑・-거들랑・-으려도

『アリラン』と昔話から、語りの表現を学びます。

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A

執筆 Alvin Lim 韓国語教員2級(韓国国家資格)

L6-12 🏆 レベル6 · TOPIK 6 ⚡ 最後に5問クイズ

『アリラン』(아리랑)や、子どものころから親しまれる昔話には、科学論文とは異なる口語的な表現が使われます。

을랑は話題や対象を取り上げます(걱정을랑 마세요 — 心配はしないでください)。-거들랑は素朴な響きの「〜したら」です(오거들랑 연락하오 — 来たら連絡してください)。-으려도は「〜しようとしても」を表します(가려도 못 간다 — 行こうとしても行けない)。この課では、歌や昔話(전래동화)の中でこれらの形を見分け、温かみのある、少し古風な語り口を読み取ります。

祖母が話してくれる昔話や、村の広場で語られる物語を思わせる調子です。

前の2課では、小説のハオ体(하오체)など、格式のある話し方を見ました。今回は、民謡や炉辺の昔話に聞かれる、よりくだけた伝統的な語りのリズムを扱います。まず、その世界に出てくる言葉を学びます。

歌と昔話に出てくる10語

아리랑
a-ri-rang
アリラン(韓国を代表する民謡)
아리랑을 함께 불렀어요 — a-ri-rang-eul ham-kke bul-leo-sseo-yo — 一緒にアリランを歌いました
고개
go-gae
峠、山の坂道
고개를 넘어갔어요 — go-gae-reul neo-meo-ga-sseo-yo — 峠を越えていきました
걱정
geok-jeong
心配、気がかり
걱정이 많아요 — geok-jeong-i ma-na-yo — 心配事がたくさんあります
십 리
sim-ni
十里(韓国の距離で約4キロメートル。日本の里とは長さが異なります)
십 리 길을 걸었어요 — sim-ni gi-reul geo-reo-sseo-yo — 十里の道を歩きました
발병
bal-byeong
足の痛み、足の病気
발병이 났어요 — bal-byeong-i na-sseo-yo — 足を痛めました
임
im
恋しい人、愛する人(詩的な表現)
임을 그리워해요 — i-meul geu-ri-wo-hae-yo — 愛する人を恋しく思っています
옛날
yen-nal
昔、遠い昔
옛날이야기를 들려줬어요 — yen-nal i-ya-gi-reul deul-lyeo-jwo-sseo-yo — 昔話を聞かせてくれました
호랑이
ho-rang-i
虎
호랑이가 나타났어요 — ho-rang-i-ga na-ta-na-sseo-yo — 虎が現れました
떡
tteok
餅
떡 하나를 건넸어요 — tteok ha-na-reul geon-ne-sseo-yo — 餅を一つ手渡しました
길
gil
道、道のり
길이 멀어요 — gi-ri meo-reo-yo — 道のりが遠いです

〜については:을랑 / 일랑

을랑と일랑は、どちらもパッチムのある名詞に付いて、ある対象を特に取り上げる口語的な助詞です。母音の後ではㄹ랑/를랑を使います。은/는の「〜は」や、目的語を示す을/를に近く読める場合があります。この課では民謡のような語調を読み取ります。自分で使う練習までは必要ありません。

을랑 — 話題や対象を取り上げる助詞
名詞+-을랑/-일랑(〜については・口語的な取り立て)

걱정을랑 마세요 = 心配はしないでください(現代の日常的な形:걱정은 하지 마세요) 나를랑 잊어 주오 = 私のことは忘れてください(現代の日常的な形:나는 잊어 줘요) 슬픔일랑 강물에 띄워 보내라 = 悲しみは川の流れに浮かべて流してしまいなさい 지난 일일랑 묻지 마라 = 過ぎたことは尋ねるな

「そのことは、そっとしておいて」という、対象を取り上げる柔らかな強調が感じられます。歌のリズムにも合い、歌詞や昔話に残っています。今も口語で使われますが、日常的には은/는で表せる場面もあります。

もし〜したら:-거들랑

-거들랑は「もし〜したら、〜するときは」という口語的な条件です。-거든や-으면に近く、昔話(전래동화)の会話やことわざになじむ語調があります。

-거들랑 — 素朴な語調の「〜したら」
用言語幹+-거들랑(もし〜したら・口語的な条件)

떡 하나 주거들랑 안 잡아먹지 = 餅を一つくれたら、食べないでおいてやる(現代の日常的な形:주거든 / 주면) 봄이 오거들랑 다시 만나세 = 春が来たら、また会おう 그가 묻거들랑 모른다고 하게 = 彼が尋ねたら、知らないと言いなさい 배가 고프거들랑 이걸 먹어라 = おなかがすいたら、これを食べなさい

-거들랑を日常的な-거든や-으면に置き換えると、「〜したら」という意味をつかめます。-들랑の響きが、このような文章では伝統的な口伝えの語りを思わせます。それが昔話らしい調子につながります。

〜しようとしても:-으려도

-으려도は-으려고 (해)도に対応する縮約表現で、「〜しようとしても」を表します。意図があっても実現できない状況を描くため、別れの歌の思いにも重なります。

-으려도 — 〜しようとしても
動詞語幹+-으려도(〜しようとしても・=-으려고 해도)

가려도 못 가는 길 = 行こうとしても行けない道(=가려고 해도) 잊으려도 잊을 수 없다 = 忘れようとしても忘れられない 참으려도 눈물이 난다 = こらえようとしても涙が出る 자려도 잠이 안 온다 = 眠ろうとしても眠れない

ここで表しているのは「そうしたいのにできない」という思いです。かなわない思いは、別れを歌う民謡の大切な題材です。-으려도や、近い意味の가려야 갈 수 없다も、このような思いを表せます。ただし、『アリラン』の各地の歌詞に必ず現れる形ではなく、次に示す4行にも出てきません。

韓国を代表する民謡『アリラン』

広く知られる『アリラン』の歌詞です。世代を超えて歌い継がれてきた、著作権の保護期間が終了した伝承歌詞を示します。繰り返しの部分では音の響きを、歌の本体では別れの切なさを読み取ります。

アリラン(広く知られる形・본조) 民謡・伝承歌詞の繰り返しと歌の本体

아리랑 아리랑 아라리요 아리랑 고개로 넘어간다 나를 버리고 가시는 임은 십 리도 못 가서 발병 난다

Arirang, Arirang, arariyo(はやしことば)。アリラン峠を越えていく。私を捨てて去っていく恋しい人は、十里も行かないうちに足を痛める。

最初の2行は繰り返しの部分です。1行目は音の響きを担うはやしことばで、2行目には峠を越えていくという意味があります。後半の2行が歌の本体です。가시는 임(去っていく恋しい人)と발병 난다(足を痛める)に、恋しさと恨めしさが重なります。

가시는の-시-は、去っていく人を高める尊敬の形です。ここは名詞を修飾する連体形なので、文末の話し方であるハオ体(하오체)とは区別します。民謡の中でも、失った恋しい人に敬意が込められています。

声に出して語る昔話

韓国の昔話(전래동화)には決まった語り出しがあり、上で見た素朴な表現もなじみます。次は、よく知られる虎と餅の昔話をもとにした学習用の語りです。作品からの直接引用ではありません。

昔話を語る(学習用の再話) 口伝えの語りに出てくる을랑 · -거들랑 · -으려도
옛날 옛날에 산속에 호랑이가 살았어요. むかしむかし、山の奥に虎が住んでいました。
어느 날, 떡을 이고 고개를 넘는 할머니를 만났지요. ある日、餅を頭に載せて峠を越えるおばあさんに出会いました。
호랑이가 말했어요. 떡 하나 주거들랑 안 잡아먹지! 虎は言いました。「餅を一つくれたら、食べないでおいてやる!」
할머니는 도망가려도 발이 안 떨어졌어요. おばあさんは逃げようとしても、足が動きませんでした。
걱정을랑 마세요. 꾀를 내면 되니까요. 心配はしないでください。知恵を働かせればよいのですから。
봄이 오거들랑 이 이야기를 또 들려줄게요. 春が来たら、この話をまた聞かせてあげます。

주거들랑と오거들랑は素朴な語調で条件を示し、도망가려도は逃げたくても逃げられない状況を表します。걱정을랑は対象を取り上げ、昔話らしい穏やかな響きを添えています。これらの形が重なると、歌や昔話の世界が見えてきます。一語ずつ訳すだけでなく、伝統的な語りの温かい調子も感じながら読んでみてください。

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よくある質問

을랑は今も使いますか。それとも民謡だけの表現ですか。

을랑と일랑は、対象を特に取り上げる口語的な助詞です。長い形の을랑은/일랑은もあります。

どちらもパッチムのある名詞に付き、母音の後ではㄹ랑/를랑を使います。은/는の「〜は」や目的語を示す을/를に近く読める場合があり、걱정을랑 마세요は「心配はしないでください」、나를랑 잊어 주오は「私のことは忘れてください」です。

『アリラン』をはじめとする民謡(민요)の世界や昔話、古風な文章、詩的な文章になじみますが、現代の口語、特に忠告でも使われます。日常的には걱정은 하지 마세요や걱정하지 마세요とも言えます。

この課では을랑を見たら、「〜については」と対象を取り上げる働きと、歌や語りの響きを読み取ります。

-거들랑と普通の-거든はどう違いますか。

意味は近く、どちらも「もし〜したら、〜するときは」という条件を表します。오거든 연락해も오거들랑 연락해も「来たら連絡して」です。

違いは語調にあります。-거든は現代の日常会話で広く使い、-거들랑にはより口語的で素朴な響きがあります。

語尾の-들랑が、昔話(전래동화)の会話やことわざ、歌に合う調子を添えますが、現代に使えない形ではありません。虎と餅の昔話をもとにした떡 하나 주거들랑 안 잡아먹지(餅を一つくれたら、食べないでおいてやる)からも、その語調が分かります。

-거들랑は「〜したら」と読み、前後の文脈から伝統的な語りの雰囲気を捉えます。

-으려도はどのような意味ですか。-으려고とどう関係しますか。

-으려도は-으려고 (해)도に対応する縮約表現で、「〜しようとしても」を表します。意図があっても実現できない状況です。

가려도 못 간다は「行こうとしても行けない」、잊으려도 잊을 수 없다は「忘れようとしても忘れられない」です。もとになる-으려고は「〜しようとして、〜するために」という意図を表し、「しようとする」に「〜ても」が加わった表現全体が縮まっています。

도だけを直接付けた形ではありません。別れや恋しさを歌う民謡では、「そうしたいのにできない」という気持ちに合います。

現代でも使えますが、形を詳しく示すなら가려고 해도、似た意味の表現なら가려야 갈 수 없다があります。短い-으려도は歌詞のリズムにもなじみます。

「〜しようとしても」と捉えると、かなわない思いが読み取りやすくなります。