韓国語の回想表現:-던の連体形と-던가の疑問・詠嘆の使い方
回想の-던(내가 자주 가던 카페:よく通ったカフェ)、自問の-던가1(그날이 언제였던가:あの日はいつだったか)、詠嘆の-던가2(그 시절이 얼마나 좋았던가:あの頃はどれほどよかったか)を例に、過去を振り返る表現を学びます。
公開日:
執筆 Alvin Lim 韓国語教員2級(韓国国家資格)
韓国語で過去を振り返るとき、-던を含む形がよく使われます。-던は過去の習慣や場面を思い出して名詞にかける連体形です(내가 자주 가던 카페:よく通っていたカフェ)。-던가1は記憶を探る自問です(그날이 언제였던가:あの日はいつだったか)。-던가2は返答を求めず、過去への感慨を問いの形で表します(그 시절이 얼마나 좋았던가:あの頃はどれほどよかったか)。この三つを通して、思い出を言葉にする表現を学びます。
これまでに過去形を学び、直前の社説の文体では書き手の主張を読みました。今回は視点を内面へ移し、自分の記憶を問い直す表現に注目します。
まずは文章の中でこれらの形を読み取り、過去を振り返る響きをつかむことを目指します。連体形の-던は、自分の思い出を話すときにも使いやすい形です。記憶と内省に関わる10語から始めます。なお、語尾に添えた数字はこの教材内の用法の区別で、辞書の語義番号とは対応しません。
記憶と内省に関わる10語
過去を振り返る連体形:-던
動詞や形容詞の語幹に**-던**を付けると、過去に繰り返した動作、続いていた状態、見聞きした場面などを振り返り、名詞を修飾できます。親しい思い出を語る文では、懐かしい響きが生まれます。日常の思い出話にもよく使うため、このレッスンの中では、自分でも使う練習をしやすい形です。
내가 자주 가던 카페가 문을 닫았다 = よく通っていたカフェが閉店しました 어머니가 끓여 주시던 국이 그립다 = 母がよく作ってくれたスープが恋しいです 우리가 함께 걷던 길을 다시 걸었다 = 一緒に歩いていた道を、もう一度歩きました 어릴 때 부르던 노래가 떠올랐다 = 幼い頃に歌っていた歌を思い出しました
この形は、過去に経験したことを今から振り返る視点を作ります。親しい思い出と-던が組み合わさると、懐かしさが伝わります。そのため、思い出をたどる文章でよく使われます。
記憶をたどって自問する:-던가1
-던가1は、過去の記憶をたどって自問するときに使います。次の例では疑問詞を含む文を終え、思い出せそうで思い出せないことを探っています。疑問詞がなくても、自分の記憶を確かめる問いに使えます。ここでは相手から情報を引き出すのではなく、独り言のように自問しています。
그날이 언제였던가 = あの日はいつだったか 그 사람 이름이 무엇이었던가 = あの人の名前は何だったか 우리가 처음 만난 곳이 어디였던가 = 初めて会った場所はどこだったか 내가 그때 왜 그런 말을 했던가 = あのとき、なぜあんなことを言ったのか
問いを向ける先は、自分の記憶です。思い浮かんだ内容が、その「答え」になります。この内側へ向かう視点が、-던가1の自問に物思いにふけるような響きを与えます。
過去への感慨を表す:-던가2
-던가2は、問いの形を借りて過去への感慨を表すときに使います。以前の状況を思い返し、そのすばらしさや恋しさを言葉にします。答えを求めるのではなく、感情を表す用法です。
그 시절이 얼마나 좋았던가 = あの頃はどれほどよかったことか 우리가 얼마나 행복했던가 = 私たちはどれほど幸せだったことか 그 약속을 얼마나 간절히 기다렸던가 = あの約束をどれほど待ちわびたことか 내가 그를 얼마나 그리워했던가 = 彼をどれほど恋しく思っていたことか
얼마나(どれほど)とともに使われることが多く、-던가2で文を終えると、思い出に込めた感情が伝わります。エッセイやスピーチなどで、過ぎた時間の重みをしみじみ感じる場面に合います。
思い出をつづる一節
三つの形を使った短いエッセイです。回想の文体が文章の中でどのように使われているかを読んでみます。
오래된 사진 한 장을 꺼내 본다. 우리가 자주 걷던 골목, 해 질 무렵이면 어김없이 모이던 친구들. 그날이 언제였던가, 이름조차 가물가물하다. 그러나 한 가지만은 또렷하다. 그 시절이 얼마나 눈부셨던가. 덧없이 흘러간 줄만 알았던 날들이, 새삼 가슴 깊이 사무친다.
古い写真を一枚取り出してみます。一緒によく歩いていた路地、日暮れになると必ず集まっていた友人たち。あの日はいつだったのでしょうか。名前さえおぼろげです。それでも、一つだけはっきりしています。あの頃は、なんとまぶしかったことでしょう。ただはかなく過ぎ去ったと思っていた日々が、改めて胸の奥深くにしみます。
昔からの友人と思い出を語る
同じ回想の視点を、今度はくだけた会話で見てみます。会話の途中で、友人たちが-던가を使って自問するところに注目します。
가던と모이던は共有した場面を思い出し、무엇이었던가は薄れかけた名前を探り、얼마나 좋았던가は過去への懐かしさを表します。内面に目を向けて過去を振り返るのが、この文体の特徴です。まずは文章や会話の中で、その働きと響きを読み取ってみてください。
⚡ 2分チェック
Q 1 / 8よくある質問
-던と-던가はどう違いますか。
-던は回想を表す連体形で、過去の習慣や進行中だった動作などを振り返り、名詞を修飾します。내가 자주 가던 카페は「よく通っていたカフェ」、어머니가 끓여 주시던 국は「母がよく作ってくれたスープ」です。
一方、-던가は文を終える語尾で、過去を振り返る問いを作ります。このレッスンでは、記憶を探る自問を-던가1(그날이 언제였던가:あの日はいつだったか)、答えを求めず感慨を表す用法を-던가2(그 시절이 얼마나 좋았던가:あの頃はどれほどよかったか)として扱います。
-던は名詞にかかり、-던가は問いの形で文を終える、という違いです。
-던가は相手に答えを求める質問ですか。
このレッスンで扱う-던가の回想の用法では、主に自分自身への問いかけです。-던가1は、이름이 무엇이었던가(名前は何だったか)のように、忘れかけたことを思い出そうとします。
「答え」に当たるのは、記憶から浮かんでくる内容です。-던가2は、얼마나 그리웠던가(どれほど恋しかったか)のように、返答を求めず思いや感慨を表します。
この内省的な使い方には文学的な響きがあり、エッセイや回想録、物思いにふける語りで見られます。ただし、-던가全体が自問専用というわけではなく、相手に過去の経験や記憶を尋ねる使い方もあります。
-던を使うと、なぜ懐かしく感じるのですか。
-던には、過去に経験したり見聞きしたりしたことを、今から振り返る視点があります。繰り返していた動作や、途中の状態を思い出す場合にも使います。
その視点に親しい思い出が重なると、懐かしさが生まれます。함께 걷던 길(一緒に歩いていた道)、자주 듣던 노래(よく聴いていた歌)などがその例です。
-던自体が「懐かしい」という意味なのではなく、回想の視点と思い出の内容が合わさって、その気持ちが伝わります。回想文でよく使われるのも、このためです。