韓国語の文体の使い分け:話し言葉・書き言葉・報告書の表現
話し言葉(구어)「기름값 올라서 너무 힘들어」、記事(문어)「유가 상승으로 가계 부담이 커지고 있다」、報告書(격식)「유가 상승에 따라 가계 부담이 가중되고 있는 것으로 분석된다」を比べ、語彙と語尾の使い分けを学びます。
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執筆 Alvin Lim 韓国語教員2級(韓国国家資格)
5級の仕上げでは、既習の文法を使い、同じ話題を3つの文体で表す練習をします。話し言葉の구어「기름값 올라서 너무 힘들어(ガソリン代が上がって、すごくきつい)」、記事の書き言葉の문어「유가 상승으로 가계 부담이 커지고 있다(原油価格の上昇で家計の負担が増しています)」、報告書の격식「유가 상승에 따라 가계 부담이 가중되고 있는 것으로 분석된다(原油価格の上昇に伴い、家計の負担が増していると分析されます)」を比べます。
この課は総仕上げです。以下の形はすでに学んでいます。目的に合う表現を選び、文章の調子をそろえる力を身につけます。
韓国語能力試験(TOPIK)5級の評価基準では、話し言葉と書き言葉を「구분하여 사용」、つまり区別して使う力が求められます。
同じ話題でも、ニュースの見出しでは省略や名詞化が多く、改まった文章では判断の根拠を示したり、断定の強さを調整したりします。
使い分けの中心は、語彙と語尾です。まず、文体について話すための言葉を確認します。日本語でも、友人へのメッセージと報告書では語彙や文末を選び直します。この課では会話・記事・報告書の3場面を比べますが、記事も報告書も書き言葉です。また、文法用語の「格式体」は聞き手への待遇を表す分類で、報告書だけを指す言葉ではありません。
文体について話すための10語
この課で扱う文体や場面を表す言葉です。
使い分けの軸:語彙と語尾
文体を変えるときは、2つの軸で考えます。1つ目は日常的な語彙を改まった語彙に換えること、2つ目は場面に合う語尾を選ぶことです。
両方を見直すと、文全体の調子を整えやすくなります。
힘들다 → 부담이 가중되다 = 大変です → 負担が増します 오르다 → 상승하다 / 상승 = 上がります → 上昇します/上昇 많이 → 크게 / 대폭 = たくさん → 大きく/大幅に 그래서 → 이에 따라 / (으)로 인해 = それで → これに伴い/〜により
구어(話し言葉):커지고 있어요 / 있어 = 大きくなっています/大きくなってる(ヘヨ体の해요/パンマル) 문어(記事):커지고 있다 = 大きくなっています(常体の断定形-다) 격식(報告書):커지고 있는 것으로 분석된다 = 大きくなっていると分析されます 격식(報告書)の別の表現:나타났다(判明しました)· 보인다(〜と見られます)· 것으로 보인다(〜していると見られます)
ここに新しい文法はありません。常体の-다、-고 있다、名詞化する-는 것は、以前の課で扱いました。
文体の使い分けは、それらの形を目的に合わせて選ぶ作業です。次は、まとまった内容を3つの文体で比べます。
1つの話題を3つの文体で表す
友人に送るような「기름값이 올라서 너무 힘들어」という不満を出発点にします。語彙と語尾を変えながら、記事、報告書へと表現を整えます。
구어(話し言葉/카톡): 기름값이 올라서 너무 힘들어.(ガソリン代が上がって、すごくきつい)
문어(書き言葉/記事): 유가 상승으로 가계 부담이 커지고 있다.(原油価格の上昇で家計の負担が増しています)
격식(改まった表現/報告書): 유가 상승에 따라 가계 부담이 가중되고 있는 것으로 분석된다.(原油価格の上昇に伴い、家計の負担が増していると分析されます)
語彙は기름값→유가、힘들다→부담이 가중되다、接続は올라서→상승으로/상승에 따라、文末は힘들어→커지고 있다→것으로 분석된다と変わっています。
話題は共通ですが、述べ方に加えて視点も変わります。日常語から漢字語を中心とした語彙へ、実感の힘들어から状況を述べる커지고 있다、分析として示す분석된다へ移っています。上の例の略称は、韓国の国民的メッセージアプリ・カカオトーク(日本のLINEに相当)を指します。
もう1つの話題で、同じ手順を見てみます。
구어(話し言葉): 요즘 사람들이 차를 잘 안 사.(最近、みんな車をあまり買わない)
문어(書き言葉): 최근 자동차 구매가 감소하고 있다.(最近、自動車の購入が減少しています)
격식(改まった表現): 최근 자동차 구매가 감소하고 있는 것으로 나타났다.(最近、自動車の購入が減少していることが分かりました)
요즘→최근、차를 사다→자동차 구매という名詞化、잘 안 사→감소하고 있다という置き換えを行い、最後は結果を示す것으로 나타났다で結んでいます。
どちらも、語彙を選び直し、語尾を合わせるという2つの操作です。この変換を練習すると、会話の内容を報告書向けに整理しやすくなります。TOPIKの作文(쓰기)にも役立ちます。
文章の調子をそろえる
総仕上げでは、文体の一貫性も大切です。特に報告書の地の文では、会話の語尾が混ざっていないかを確認します。次の✗は、文法的に成り立たないという意味ではなく、想定した文体に合わないことを示します。
✗ 유가 상승으로 부담이 커지고 있거든요 = 改まった語彙+会話の語尾(報告書の地の文には不向きです) ○ 유가 상승으로 부담이 커지고 있다 = 書き言葉でそろっています ✗ 기름값 올라서 가계 부담이 가중된다 = くだけた前半+硬い文末(この練習では調子をそろえます) ○ 기름값 올라서 너무 힘들어 = 話し言葉でそろっています
まず文章の目的を決め、語彙と語尾の両方を合わせます。常体の-다で終える記事なら、中立的な語彙が適しています。ただし、書き言葉に漢字語だけを使う必要はありません。힘들어のような親しい会話の文末には、日常的な語彙がなじみます。
場面に応じて文体を選ぶ
同僚2人が、取材相手の不満を記事と報告書の表現に直しています。
取材相手は話し言葉の구어(못 살겠다)、記事は書き言葉の문어(심해지고 있다)、報告書は分析的な격식(것으로 나타났다)になっています。語彙と語尾を一緒に整える点に注目してください。
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Q 1 / 5よくある質問
韓国語の「文体」とは何ですか。なぜ独立した課で学ぶのですか。
文体(말의 격식 / 문체)は、場面や媒体に応じた表現の仕方です。同じ内容でも、メッセージ、新聞記事、公的な報告書では表し方が変わります。
主に語彙(話し言葉の구어「힘들다」と書き言葉の문어「부담이 가중되다」)と語尾(구어の-어요/-거든요、문어の常体-다、報告書の격식「-는 것으로 분석된다」)を選び直します。韓国語能力試験(TOPIK)5級の評価基準には、話し言葉と書き言葉を「구분하여 사용」、つまり区別して使う力が挙げられています。
この課では既習の文法を3つの場面で使い分けます。報告書の地の文に会話の거든요を入れないなど、文章全体の調子を整える練習です。
ただし、話し言葉・書き言葉と、文法上の格式体・非格式体は別の分類であり、ここでの3分類は練習用です。
くだけた文を報告書の表現に直す手順を教えてください。
「기름값이 올라서 너무 힘들어(ガソリン代が上がって、すごくきつい)」を3つの手順で直します。①日常語を改まった語に換えます。
기름값 → 유가、힘들다 → 가계 부담이 커지다/가중되다、너무は省くか크게にします。②動作を名詞にし、接続も整えます。
올라서 → 상승으로 / 상승에 따라のように、名詞と接続表現を組み合わせます。③語尾を変えます。
会話の-어から書き言葉の-다(커지고 있다)、さらに分析結果として述べる-는 것으로 분석된다へ進めます。並べると、기름값이 올라서 너무 힘들어(구어)→ 유가 상승으로 가계 부담이 커지고 있다(문어)→ 유가 상승에 따라 가계 부담이 가중되고 있는 것으로 분석된다(격식)です。
ただし、個人の実感を家計全般の分析として述べるには、それを裏づける情報も必要です。
記事の文体(문어)と報告書の文体(격식)は、どう使い分けますか。
書き言葉(문어체)は、新聞、教科書、一般的な文章で使う常体の-다を中心に、内容を直接述べます。たとえば「가계 부담이 커지고 있다」は、家計の負担が増していると述べる文です。
この課で報告書の文体(격식체)と呼ぶ表現は、論文、公的報告書、TOPIKの作文(쓰기)などで、分析やデータとの関係を示します。「커지고 있는 것으로 분석된다」は負担が増していると分析されるという意味で、나타났다は結果が判明したこと、보인다は推測を示します。
見出しや一般記事なら書き言葉(문어)、研究の結論・行政の報告・図表に基づく作文なら分析的な表現(격식)が目安です。話し言葉(구어)はチャット、電話、日常会話に使います。
記事や報告書でも発言の引用には使えますが、地の文とは区別します。